CATEGORY:長物
2023年07月16日
ウインドラス 六四式銃剣
津野瀬光雄氏著「幻の自動小銃」(かや書房)によれば
六四式の銃剣の長さは旧軍三十年式銃剣(ゴボウ剣)と、
米軍の使用するM1カービン銃剣(M4銃剣)の中間の長さだという。
その採用には紆余曲折があったようで、
そもそも銃剣など必要無いとする「廃止論派」と
いやいややっぱ必要デショの「必要論派」の間で
激しい論争が繰り広げられたという。
その混乱に更に燃料を投下したのが、
旧軍の流れを汲む体操学校による、
銃剣は絶対長く無いとダメでしょの「長槍論派」の出現だ。
ついにはその三派による「決闘騒ぎ」にまで発展したというから凄まじい。
ほとんど東京リベンジャーズの世界だ。
だがこれは世間知らずのイキったKIDS同士の喧嘩ではない。
各々地位も名誉も経験も、そして家族もあろう大人同士のガチバトルである。
それをつい「格好良い」と感じてしまっても大罪ではあるまい。
結局その後、仲裁者による折衷案…というか妥協案を三派が呑む形で、
最終的な銃剣のサイズが決定したという。
しかし一方で…………………
戦後産まれのヌルい我々からすれば
単なる銃の付属物に別にそこまでアツくならんでも…とも思ってしまうが、
やはり鉄火場の戦時中を生き残った大先輩方にとり、
きっと銃剣というものへの並ならぬ想いがあるのであろう。
当然というか当たり前だが、
この六四式銃剣の実物を個人がコレクションする事は出来ない。
せめてカタチだけでも…というマニア諸氏の涙ぐましい願いに対し、
何故かインド(!)のウインドラス社が応えてくれた。
金属製だが刀身は真鍮製。
完全な合法品であり、刃物としての機能は全く無い。
しかし何故インドなのかw
いやでもまあ、こうしたレプリカを発売してくれるなら、
どこだって構わない。
感謝感謝!である。
TOPのエアソフトには着剣可能だが
ガタガタだ。
まあ一応装着出来る……という感じだと思って欲しい。
ただし、これを着剣した状態で走り回るのは厳に謹んで頂きたい。
倫理的には勿論だが、
何より尖ってて危ない。
特にこの六四式銃剣は長いので注意が必要だ。
まあここを訪れるマニア諸氏には釈迦に説法、であろうが。
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捧げ銃から立て銃に移るとき、金属の床尾板がカチャーンと鳴るのは色気すら感じます。
89式は樹脂だからボコッて感じの音で。
これから用廃になってゆく64式ですが、完全無可動化して払い下げてなんて…ムリでしょうけどねぇ…
用廃の64式…その切なる願いは、
友人とも何度した事か………!!
国民の財産である事には違いのですから、
そういう粋な対応があっても……なんて
夢想しちゃいますよね(^_^;)